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在庫管理システム失敗例

在庫管理システムの導入失敗ケースとは?

在庫管理システムを導入して失敗した事例を紹介します。

基幹システムと相性が合わない

既存の基幹システムと相性が悪ければ、在庫管理システムを導入しても助けになってくれません。基幹システムはすでに会社で運用中のメインシステムです。基幹システムが存在する上で、在庫管理システムがあります。その関係性のために相性が合わないと、在庫管理システムを導入しても上手く機能しない上に、業務全体に悪影響を与えかねないのです。

業種によっても在庫管理システムが合わない場合もあります。アパレル系と工場系の在庫管理は違うものです。ある特定業種では使いやすくても、別の業種には合わない場合も出てくるのです。単純に魅力的な機能だけ見て飛びつくと失敗につながります。

基幹システムに在庫管理システムを合わせようとすると、カスタマイズが必要になり拡張しなければなりません。カスタマイズも料金が発生するため、相性次第ではコストが数千万円規模にふくれる可能性もあります。

全体のフローが甘い状態で運用をはじめる

在庫管理は販売フローのひとつでしかありません。在庫管理が上手くいかないと過剰在庫が生まれてコストを圧迫したり、在庫不足でビジネスチャンスを逃したりする羽目になります。在庫管理システムは便利なツールですが、販売フロー全体を無視するとスムーズに運用できず失敗につながるのです。

そのため、新しい在庫管理システムを導入するなら全体のフローを見て調整した上で導入しなければなりません。調整せず導入して上手く機能しなければ損害が大きくなります。導入自体は簡単、販売フローの中で新しい在庫管理システムが機能するかどうかがむずかしいのです。機能しないと以前の在庫管理システムに戻す必要も出てきて、そのためのコストや人件費の負担も大きくなります。

在庫管理システムの導入は、販売フロー全体を見て慎重に調査をしないと失敗するのです。

連携が上手くいかず業務効率が低下

優れた在庫管理システムを導入さえすれば、あとはなにをしなくても業務がスムーズになるわけではありません。新しい在庫管理システムを導入すれば、各部署との調整が必要です。IT部門以外にも、在庫の数に変化があれば帳簿にも影響するため経理部門も関係します。

営業も在庫管理を把握しなければなりません。返品や修理に関してはサポートセンターが関わります。配送業者のような社外関係者も在庫情報が必要です。在庫管理システムの仕組みと業務フローや手続きを影響する部署に知ってもらった上で調整が必要です。

以前の管理システムではOKだったのに、新しい在庫管理システムだと対応できないことがあるなら大混乱が生じます。新しい在庫管理システムだと以前の帳票類や手順が対応できないかもしれないといったリスクも予測して導入しましょう。そのためには、各部署担当者との密な相談が必要です。

在庫管理システムさえ導入すれば自動で管理できると思い込む

さまざまなことに自動で対応してくれる在庫管理システムがあったとします。それはあくまで導入がスムーズにできた上での話です。導入した直後は人間の手入力によるデータの移行作業があります。データ移行作業のむずかしさはヒューマンエラーのリスクがある点です。導入直後にデータ入力のミスがあれば在庫管理システムのデータ全体に悪影響を与えます。

データ入力を専門業者に外部発注しても油断できません。人間が行う作業ですから、ヒューマンエラーのリスクはどんな作業でもありえます。そのため、導入直後のデータ入力では、ミスがないか最終確認をする責任者や人手が必要です。

コストを嫌い、大丈夫だろうと甘い見通しでいると、ひとつのミスだとしても後々巨大なミスとなって返ってきます。在庫管理システムを導入すればさまざまな業務を自動で処理をしてくれるかもしれませんが、人間が手動で取り扱う場面もあるのです。導入前には、万が一トラブルがあっても迅速に対応できるよう体制も整えなければなりません。

現場との相性が悪いと非効率になる

在庫管理システムの機能が高くても現場での使い勝手が悪いと上手く運用できません。よくある失敗は、在庫管理システムを導入した際にロケーションを変更させることで起きる混乱です。在庫管理システム上では作業効率化できるベストなロケーション設定だとしても、実際の現場ではさまざまな要素が影響を与えます。たとえば、特殊な業務フローやスタッフの習熟度やスキルなどです。結果、上手く機能しないケースがあるのです。

また、役員や管理部門だけで話をして、現場の意見を聞かずに新しい在庫管理システムの導入を決めるのも失敗につながります。特に現場のやり方や状況を熟知しているベテランや責任者を無視してはいけません。

複数拠点がある企業だと、特定の拠点に導入してもある拠点には導入していない場合も、細かい点で上手く連動しないといった問題が生じ、トータルでの管理がむずかしくなり、トラブルが起きやくなるのです。

リスクとして在庫数の誤差や重複処理による過剰在庫があげられます。もし特定拠点だけ新しい在庫管理システムを導入したいなら、他拠点と連動に問題は起きないかも含めて考えなければなりません。業務フローを統一は必須です。

提供メーカーのサポートが不十分

開発メーカーや提供者のサポートが不十分だと失敗します。在庫管理システムを理解しているのは開発した提供者です。導入さえすればなんとかなると考えて、サポート面を無視するとトラブルになったときに困ります。在庫管理システムは大きな金額が動く商品です。不安点や疑問点を質問しても明確な回答や誠意ある対応ができない提供者には注意しなければなりません。

サポートできる時間や日も確認したほうがいいでしょう。導入後にサポートはするといっても、土日祝や深夜帯や早朝や年末年始は無理というケースもあります。在庫管理システムの導入を検討している会社が24時間365日稼働していても、提供する企業が休日だったりサポートの範囲外だったりすれば困ったことになるでしょう。

「高い買い物をしたから無条件に十分なサポートを受けられるのは当然」という思い込みが失敗を招きます。

ルールを決めていないのに導入

在庫管理システムを導入しても、運用ルールを明確化させていないと失敗につながります。在庫管理システムを使用するのに、共通ルールを設けていないと社員全員が自由に自分の思い通りに使用する可能性があるからです。ルールがないと問題が発生しやすくなり、将来的な大混乱につながります。システム全体を把握した上で、関わる全員がスムーズに使用できるルールやマニュアルを作りましょう。

ルールを決めるときに考えておきたいのはトラブルを想定した内容です。机上でルールを作って安心するのではなく、実際に試してみてください。運用する中で想定していなかったトラブルが発生する可能性があるからです。また、最初から広範囲を縛るルールはよくありません。小さなルールからはじめて実際に運用しながら確かめていきます。

一度制定したルールは絶対に変えてはいけないという決まりもありません。運用中に問題があるなら修正してかまわないのです。年に一度はルールで問題がないか確かめましょう。担当者からのヒアリングや会議を通じ、関わる人が理解しやすいルール作りを実施してください。逆にルールをいい加減にして運用していると、大きなトラブルにつながり、在庫管理が破綻しかねません。

導入が困難

在庫管理システムもさまざまで、導入が簡単なものもあれば複雑でむずかしいものもあります。導入がむずかしいものは厄介で、以降のメンテナンスや点検も一筋縄ではいかないケースも多いのです。運用までむずかしければ、ハイレベルな機能が備わっていても最大限運用できるとは限りません。むしろ、導入前の在庫管理システムのほうが使いやすかったという現場から意見が上がってくる可能性もあります。

導入するのに時間がかかり、ミスがあれば現場も大混乱して運用コストがかかりすぎる可能性の十分に考えられるのです。導入のむずかしさ以外にも、メンテナンスや点検は自社でもできるのか、それとも提供者でないと対応できないかも検討材料に入れたほうがいいでしょう。

操作がむずかしい

導入してから、在庫管理システムに慣れていない、知識がない方など、誰でも操作ができるかは選定条件に入れておいたほうがいいでしょう。ハイレベルな機能が備わっていても、操作が理解できないほど複雑だとスムーズに運用できません。担当者も便利な機能がわかっていながらも、下手に触るとトラブルにつながると怖がり操作しなければ無用の長物に成り下がります。

商品のデータを入れたいだけなのに複数の工程が必要な在庫管理システムだと作業も大変です。運用する人たちが在庫管理システムの知識も習熟しているとも限りません。導入の決定権を持つ方は、現場で操作する人たちが簡単に理解できて運用できるかどうかも検討材料にしたほうがいいでしょう。

自社に適しているかどうか理解せず導入

在庫管理システムが不要なのに導入して失敗するケースもあります。在庫管理を2人か3人でも十分回せるなら、本格的な在庫管理システムが不要な場合も多いです。エクセル程度でも対応できます。複数の管理者が求められるような規模の会社や拠点が複数ある場合は、在庫管理システムが助けになるでしょう。

ただ、導入するとどんなメリットを得られるかは慎重に調査したほうが無難です。導入した結果、費用対策としてどんなメリットがあるのかも踏まえて考えましょう。

まとめ在庫管理システムの導入で失敗しないポイント

在庫管理システムの導入では失敗するリスクも考えなければなりません。製品次第で仕様や機能は多種多様だからです。ハイレベルで便利そうな機能を備えていても、連携がうまくいかない、自社の業種との相性が悪い、現場から不満が出る操作がむずかしいなどの不満が出れば大問題です。

既存システムとの相性も考えなければなりません。回避するには既存システムと在庫管理システムの操作や機能も含めて熟知した上で、現場の意見を聞くことが求められます。その点を考えないと、導入後に追加オプションが必要となり、余計なコストがかかります。長期的な運用を見据えてサポート体制も重視したほうがいいでしょう。