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医療・医薬品

薬剤や薬品などを取り扱う、医療・医薬品業界における在庫管理システムの導入事例を解説します。

CASE1.研究に使用する試薬・溶媒の在庫管理

研究に使用する試薬・溶媒の在庫管理の導入事例を紹介します。

事例参照元:在庫スイートクラウド公式(https://infusion.co.jp/zsc/jireinavi/jitsubo/)

導入背景(課題)

以前はエクセルに在庫を記入して管理するようにしていましたが忙しくて手が回らず、実際は研究員の記憶や目視で行っている状態でした。しかし、点数が多い上に保管部屋が複数あったことから見落としが起こり、高額な薬品も保管しているため管理体制を見直すことになりました。

また、在庫管理がきちんとできていなかったことで、気が付かないうちに別の部署が試薬などを使用してしまい、必要な薬品が足りない事態に陥ったこともあります。

導入効果

入荷時にバーコードを発行して薬品を管理するようになり、開封時や残量が少なくなった時などにバーコードで読み込むようにしました。これにより、誰でも薬品の残量や在庫を確認できるようになり、発注ミスや漏れがゼロに。

研究でトラブルが起こった場合でも、どの薬品を使用したのか履歴を確認できるようになったので便利になりました。

事業における在庫管理の考え方

薬品には使用期限が設定されているものが多く、気づかないうちに在庫がなくなっていると研究に支障が出てしまいます。安心して研究するためにも在庫管理は大切です。

CASE2.歯科用材料の輸入・製造販売

歯科用材料の輸入・製造販売の導入事例を紹介します。

事例参照元:楽商公式(https://www.rakusyo.jp/casestudy/j-pentron/)

導入背景(課題)

薬事法の改正に伴って、製品の製造・入出荷情報を詳細に管理しなければならなくなり、自社にあった在庫管理ができるシステムを探すことになりました。

導入効果

業務と並行しながらの導入作業は大変でしたが、他社に先駆けて法改正に対応できたため、業界内では話題になりました。導入前よりも正確に在庫管理が行えるようになり、棚卸で数や金額が合わなくなることもなくなったそうです。また、欠品もなくなったので安心感もあります。

事業における在庫管理の考え方

在庫管理をシステムに任せることで、少ない手間で済むようになりました。これによって取り扱う商品を増やしたり、患者さんの役に立つ製品の開発意欲につながったりしています。

在庫管理システム選びで失敗しないためには、ビジネスや現場の課題に合わせて選ぶべきです。トップページで種類別に詳しく解説していますので、参考にしてください。

薬局業界の動向と在庫管理の関係

薬局業界は、M&Aによるチェーン店化が著しい業界です。ですが、リーディングカンパニーがまだ確定していないこともあり、その分、競争も激化しているのが現状。

利益を上げるためには、適切な在庫管理は欠かせません。販売機会の損失が続くような管理の仕方では、競争を勝ち抜くのは難しいでしょう。必要な時に必要な分を調剤できる医薬品が確保できるかが大切です。

薬局業における在庫管理の課題とは

薬局業界での在庫管理に関する課題を紹介します。

調剤の機会が少ない医薬品も確保しなくてはいけない

医薬品にも売れ筋・死筋があります。ですが、薬はお客さんにとってなくてはならないもの。「処方されることが少ないから置いていない」、が通用しないのです。そのため、幅広い種類の在庫を持っておく必要があり、在庫管理が煩雑になりやすい特徴があります。

過剰在庫で経営が圧迫される

幅広い医薬品を持っておかなくてはいけないからと、過剰に在庫を持ちすぎるのも問題です。医薬品は例えば服飾や雑貨のように、使用期限が迫っているからとディスカウントして売ることはできません。期限が切れれば廃棄しなくてはいけないので、過剰在庫状態が続けばそれだけ廃棄量も増えて経営を圧迫します。

薬局業での上手な在庫管理とは

薬局業での在庫管理にはコツがあります。調剤薬局を前提として解説しますので、参考にしてください。

薬価と発注点に注目して管理する

在庫管理に着手するときは、薬価に注目しましょう。薬価の高いものは、過剰在庫になればそれだけ経営を圧迫するので、薬価の高さ=優先度の高さとなります。

次に考えるのは、発注点です。これまでのデータから、在庫がいくつになったら発注をするか決めましょう。

発注点を決めておかないと、感覚に頼った発注になってしまうことも。経験則が全て使えない訳ではないですが、従業員が入れ替わると通用しなくなってしまいます。数値での管理を標準化しておきましょう。

スタッフのコスト意識改革

在庫管理はコスト管理です。従業員がコスト意識を持つように意識改革を行いましょう。もし、在庫管理を誰かひとりに任せているようなら、分散するのをおすすめします。気を付けたいのは、重複発注や廃棄です。担当を分散させるときは、情報の共有に漏れが無いように対策を立てておきましょう。

言葉だけでコスト意識を持ってもらうのは難しいですが、仕事として在庫の管理を行うことで自然に意識するようになるでしょう。在庫管理を通して、運営にかかるコストや利益について身につけば、自発的にコスト削減に動く従業員も出てくるはずです。

医薬品の出入り頻度に合わせた管理をする

医薬品には、出入りの頻度があります。よく使われる薬とそうではない薬があるためです。それぞれの管理方法を解説します。

定期的に出入りのある薬は在庫管理の基本をおさえた方法をとる

定期的に調剤する薬は、在庫管理の基本を忠実に実践することで管理できます。そうした薬は需要予測がしやすいので、管理しやすいのも特徴です。

出入りがあった際には情報を共有し、欠品を防ぎます。また、売れる量ごとにA・B・Cと3つのグループに分けて、発注点を決めておくとよいでしょう。在庫が少なくなってきたら発注、という基本をおさえて、最適化していきます。

低頻度の薬の出入りは理由を明確にしておく

出入りの頻度が低い薬とは、処方されることがあまりない・長い期間分の薬の処方といったものが該当します。普段とは違うお客さんが来る場合もあるでしょう。

そうした処方が来たら、お客さんに処方の経緯や次回の通院の予定などを伺っておくとよいでしょう。聞いた情報をもとに在庫を管理すれば、OKです。

処方について聞くのは、センシティブな話の流れになるケースもあるので、聞き方には気を付けてください。

薬局業の在庫は在庫管理システムで効率化できる

煩雑になりやすい薬局業には、在庫管理システムの導入をおすすめします。

一般の製品と比べ、欠品や過剰在庫の課題が解決しにくいのが薬局業の課題です。人の手やExcelでの管理で見落としがあると、薬を求めているお客さんに処方できません。

では、どういったシステムを選べばよいかを紹介します。

店舗同士の在庫状況を確認できる

チェーン店化が進んでいる薬局業界では、自店舗はもちろんグループ店舗の在庫状況が把握できるシステムがおすすめです。店舗同士で在庫状況を共有できることで、欠品によって処方できないという問題を防げます。

また、一括発注に対応しているシステムであれば本部がまとめて発注できるので、店舗で作業する負担が減ります。

医薬品の使用期限管理機能がある

薬局業の在庫管理システムでは、薬の使用期限管理機能があると便利です。薬が正しく作用するためにも、廃棄期限を登録できるシステムの有無を確認しましょう。

また、調剤を支援するシステムや紛失に備えられる機能があると、精度を保った在庫管理が可能になります。