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賞味・消費期限がある食品を取り扱う会社では在庫管理がシビアになります。食品業界における在庫管理システムの導入事例を解説します。
麺・スープなど、ラーメン用食材の製造卸の導入事例を紹介します。
事例参照元:アラジンオフィス公式(https://aladdin-office.com/case/food/sanei_foods/)
取引先は1000件、取扱商品は4000点の会社です。従業全員がすべての業務をこなせるようにしていますが、取引先の増加に伴って就業時間が長くなってしまう事態に陥っていました。
特に伝票への入力作業が間に合わずに発送予定の時間に遅れてしまうことがあり、そのたびに運送業者に待ってもらっていました。
約半分の取引先の注文が、ファックスからネット注文になったので、伝票への入力作業が大幅に減りました。今後もネットからの注文が増えれば、3名分は人件費が削減できそうとのこと。
また、以前は同じ商品でも取引先によって呼び方が違うため、それらを従業員に教育しなければなりませんでした。導入後は取引先からネット注文を受ける形にしたので、教育の必要がなくなりました。
ネット注文できるようにしたことで、取引先で注文履歴などを確認できるようになり誤発注が減りました。食材を販売するだけでなく、ラーメン屋の経営支援をしていきたいという会社の理念を貫くためにも、在庫管理システムが役立っています。
液体調味料の開発・販売の導入事例を紹介します。
事例参照元:アラジンオフィス公式(https://aladdin-office.com/case/food/manna/)
仕入れ、売り上げ、会計など様々なシステムが独立していたので非効率でした。その中でも、一部のシステムは担当者がオリジナルで作成したもので、本社と工場の連携が取れない状態でした
本社と工場のシステムを統一したことによって、様々な効果が現れました。本社からの問い合わせがほとんどなくなり、工場では作業が効率化。本社の販売状況も把握できるようになったので、工場の原価計算がしやすくなったそうです。
手書きだった賞味期限の管理も便利になり、事務所にいながら確認できるようになりました。
在庫管理システムを導入し、社内全体のシステムを連携・統一することで、各部署の効率化につながっています。
在庫管理システム選びで失敗しないためには、ビジネスや現場の課題に合わせて選ぶべきです。トップページで種類別に詳しく解説していますので、参考にしてください。
食材の製造卸にかかわる食品会社の在庫管理には次のような特徴があります。
同じ食材でも入荷した日によって在庫の詳細は異なってきます。食材の品質管理、取引には日毎に変化する在庫の詳細を適切に管理しなければいけません。
食材が日々変化するのは鮮度だけではありません。冷蔵から冷凍へと商品の形状が変化し、在庫の品番を変えなければいけない場合もあります。
食材はつねに入荷時点の状態でどうだったのかさかのぼれなくてはいけません。いわゆるトレーサビリティ管理です。たとえば、食肉ならば個体識別番号を元に納品先に情報を提供する必要があります。
食品には特有の商品特性があるため、食材の製造卸における在庫管理システムを選ぶ際にはいくつかのポイントに注意しなければいけません。
食品在庫は品質が劣化して不良在庫を抱えてしまうリスクがつねにあります。そのため、賞味期限が近くなったり、管理温度に異常が見られたりしたらアラートで知らせてくれるなど、品質管理に特化した機能を持った在庫管理システムがおすすめです。
在庫管理では入庫と出庫の記録をつねに正確に把握していなければいけません。ところが食品は販売による出庫だけではなく、品番変更による冷蔵倉庫から冷凍倉庫への移動などもあり複雑です。加工原料として一度は出庫したものの余剰品として戻される食品などもあり、何がいつどんな理由で入出庫したのか把握できる在庫管理システムが適切と言えます。
食品在庫はトレーサビリティ管理が必須です。たとえば食肉ならば解体されたすべての商品に大元の個体識別番号をバーコードなどでラベリングして追跡できるようしなければいけません。このような背番号管理ができる在庫管理システムなのかどうか注意しましょう。