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小売

取引先から仕入れた商品を販売する小売業では、在庫管理は大切な業務です。この記事では、小売業における在庫管理システムの導入事例を解説します。

CASE1.コンビニエンスストア

コンビニエンスストアの導入事例を紹介します。

事例参照元:アトムエンジニアリング公式(https://www.atm-net.co.jp/digipica/case/pick01.html)

導入背景(課題)

リストと比較しながらピッキングしていたのでミスや誤出荷が発生しており、ピッキング作業にとても時間がかかっていました。

導入効果

在庫を探しまわることがなくなり、社員だけでなくパート・アルバイトも出荷作業が可能に。表示器を見ながら作業するようになったので、ミスや検品作業が減りました。また、商品に対する知識がなくても作業効率に違いが出なくなりました。

事業における在庫管理の考え方

数千種類にも及ぶ商品を取り扱っているため、ピッキング作業はエリアごとに分かれています。表示器でエリアごとに管理することで、コンビニエンス業に適した在庫管理が行えるようになりました。

CASE2.ドラッグストア

ドラッグストアの導入事例を紹介します。

事例参照元:アトムエンジニアリング公式(https://www.atm-net.co.jp/shiwakedou/case/shiwake05.html)

導入背景(課題)

リストをみながら、一つ一つ商品の仕分けを行っていたので膨大な時間がかかっていました。

導入効果

仕分け作業がやりやすくなり、商品を探す手間がなくなりました。従業員一人が担当できる仕事の量は増えましたが、仕事に使う時間は短縮できています。

事業における在庫管理の考え方

商品をカテゴリごとに分けて管理して、さらに店舗ごとに分けることができるようになりました。表示器を利用しているので同時に仕分けられる商品数が増えて、作業の効率化につながっています。

CASE3.百貨店

百貨店の導入事例を紹介します。

事例参照元:アトムエンジニアリング公式(https://www.atm-net.co.jp/shiwakedou/case/shiwake06.html)

導入背景(課題)

これまで利用してきたシステムが老朽化してきたので見直しすることになりました。

導入効果

複数の従業員で仕分け作業ができるようになって、作業者の待ち時間が減りました。ハンディターミナルを活用した管理を行うようになり、注文数や従業員数によって臨機応変に対応できるようになりました。

事業における在庫管理の考え方

ハンディターミナルで商品を色分けし、同色のカゴ車に商品を仕分けすることで効率化できるようになりました。また、ハンディターミナルだけで店舗振り分けができるので、全体の作業時間が大幅に短縮しています。

在庫管理システム選びで失敗しないためには、ビジネスや現場の課題に合わせて選ぶべきです。トップページで種類別に詳しく解説していますので、参考にしてください。

CASE4.ネット通販

ネット通販の導入事例を紹介します。

参照元:株式会社インフュージョン公式サイト

導入背景(課題)

2007年立ち上げのネット通販が2012年に月商1,000万円を達成したことで、1日50件もの受注から出荷対応を行わなければいけない状況に。代表が1人で朝5時に出社しどうにか処理していましたが、何か手を打たなければならないのは明らかでした。

導入効果

在庫管理システム導入後は、適切な在庫管理を行えるようになり、在庫過多を解消できました。また導入前は1日に5~10回程度、スタッフと代表の間で在庫に関する確認を行っていましたが、導入後はスタッフのみで対応できるようになっています。

事業における在庫管理の考え方

在庫管理システムによっては、倉庫ごとの在庫やPOSレジの情報を別々に登録するタイプもあります。しかし別々に在庫管理してしまうと、全体の在庫状況を把握しにくいといったデメリットがあります。スタッフが販売業務へ力を入れるには、一括管理可能なシステムを選ぶことが大切です。

最近の小売業界の現状と動向

最近の小売業界の動向は、小売販売額に着目した場合、業種別で明暗が分かれています。好調なのはスーパー、ドラッグストア、100円ショップ、家具、衛生用品、苦戦が目立つのはコンビニ、百貨店、アパレルなどです。業界全体の規模は、2015年~2019年まで緩やかな増加傾向を示し、2020年に減少に転じました。小売業界は個人消費に支えられていますが、その個人消費も依然として低迷を続けています。

一方、販売形態に関しては、従来のリアル店舗での販売に加えてネットショッピングへの参入が拡大しており、リアル店舗からネット通販へ、またはリアル店舗とネットショッピングを併用するオムニチャネル化も進んでいます。

小売業における在庫管理の特徴

小売業における在庫管理の特徴は、在庫管理の対象が最終商品のみという点です。製造業の在庫は原材料・部品・仕掛品・半製品・完成品など複数にわたりますが、小売業における在庫は完成品(商品)だけが管理対象になります。一方、小売業における在庫は、保管する商品の品目や点数が多くなるのも特徴です。管理対象が増えればその分だけ業務効率が低下したり、正確な在庫管理を行うことが難しくなります。

そのため、最近の小売業界ではPOSシステムや在庫管理システムの導入によって、属人的な比重を減らし、システム化によって在庫管理業務の最適化を図る動きが活発化しています。在庫管理システムの導入により、コスト削減やキャッシュフローの増大など在庫管理の目的を達成しやすくなるからです。

小売業において在庫管理システムを導入するメリット

取り扱う商品が多くなりやすい小売業において、在庫管理システムを導入するのは有効な方法です。在庫管理システムの導入により、具体的にどのような課題解決を図ることができるのか、導入のメリットについて解説します。

適正在庫の設定と計画的な仕入れを自動化できる

小売業の在庫管理における課題の一つは、常に適正在庫をキープすることです。在庫数は少なすぎると欠品が生じて販売機会を逸してしまう一方、在庫数が多すぎると維持費が必要になりキャッシュフローを悪化させてしまいます。こうした中、「多すぎず・少なすぎず」の適正在庫をキープしつづける必要があるのです。在庫管理システムを導入すると、商品別に適正在庫を設定することができ、その適正在庫を目標とする計画的な仕入れを自動化することができます。

在庫を可視化化(見える化)できる

在庫管理システムを導入すると、様々な在庫状況を把握して情報を一元管理することができるため、在庫管理の「可視化(見える化)」を実現します。在庫管理が可視化されると、在庫数の過不足や悪い在庫の早期発見、在庫適正化の進捗状況などの見える化を実現するほか、コストや品質などへの合理的な評価、戦略的な在庫管理を可能にする在庫回転率やABC分析の実施も可能です。

理論在庫と実在庫のギャップを解消できる

在庫管理を適切に行うためには、「理論在庫」と「実在庫」のギャップを無くすことが大事です。理論在庫とは、仕入れ伝票や売上報告書など入出庫情報に基づいて算出された帳簿上の在庫です。一方、実在庫とは倉庫の中に実在する在庫、すなわち、今すぐ出庫・販売することが可能な商品です。理論在庫と実在庫の数字が一致すれば、倉庫管理が適切に行われていることになります。

理論在庫と実在庫のギャップが生じる原因には、システムへの数量の入力ミスや、入力作業の遅れ、などがあります。在庫管理システムを導入することで、人力による入力ミスを防ぎ、リアルタイムで在庫を把握できるようになるため、理論在庫と実在庫の差異を無くし両者を一致させることが可能です。

棚卸作業を効率化できる

在庫管理システムの多くは「棚卸機能」を標準装備しています。棚卸とは、データ上の在庫数量と実在庫の数量が一致するかどうかチェックする作業です。売上原価や資産価値を正確に算出するために欠かせない業務であり、棚卸作業を正確に行うことにより、適切な会計処理を行うことができます。

在庫管理システムに搭載されている「棚卸機能」を活用すれば、手元のデータ収集端末(ハンディターミナル)で数量チェックを自動的に行うことができるため、棚卸作業を効率化できます。

在庫ロスを減らせる

食品小売業においては、賞味期限を意識した在庫管理が必要になります。適切な賞味期限管理を行わず、廃棄処分による在庫ロスが増えると、利益を圧迫してしまうからです。在庫管理システムには、期限切れが近づいた場合や、このままでは過剰在庫になりそうな時にアラートを表示する機能もありますので、これを活用することで、適切な在庫を保ち在庫ロスを削減することができます。

カスタマイズ性の高いシステムで古い取引慣行にも対応

小売業界の中には返品制度など古い取引慣行が残っているケースも多く、適正な在庫管理を行うためには、こうした取引慣行に対応できる在庫管理システムや体制の構築も必要です。在庫管理システムの中には、自社の業務や個別のニーズに合わせて機能を開発することができるなど、カスタマイズ性の高い製品も少なくありません。このようなカスタマイズ性の高いシステムを導入することで、取引慣行に対応した在庫管理が実現を目指せるでしょう。